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ワールドカップ最終節で見せた心優しきスウェーデン代表MFキム・シェルストレームのちょっぴり泣ける良い話

公開日: : ちょっといい話, 感動する話

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サッカーという競技の美しさに、
選手とピッチに入場する少年少女たちの姿がある。

彼ら彼女らの目に、
世界的なビッグスターの姿はどう映るのだろうか。

その答えは、少年少女たちの瞳を覗き込めば分かる。
少し緊張した面持ちながらも誰もが目を輝かせ、
そこに未来の自分の姿を思い描くはずだ。

子どもたちは、選手たちに手を取られて
緑が映えるピッチに足を踏み入れる。
そのかけがえのない経験は、
子どもたちの未来にきっと大きな財産を
もたらしてくれるだろう。

W杯欧州予選の最終節
スウェーデン対ドイツの大一番でも、
入場してくる選手たちの隣には少年少女の姿があった。
しかし、子どもたちにはどこか落ち着きがない。

実はこの試合、ウィリアムズ症候群という
遺伝子疾患を患う子どもたちが
エスコートキッズに選ばれていたのだった。

幼い少年マックスも、
この日マスコットボーイを務めた1人。
彼はスウェーデン代表MFキム・シェルストレームに
手を取られながら、ピッチに足を踏み入れた。

そして、マックスが見た光景は、
50,000人もの観客で溢れる
フレンズ・アレーナの興奮だった。

ピッチに入場した時だった。
マックスの様子がおかしい。
見たこともない数の観客を前に、
マックスは完全に取り乱し、
パニックを起こしていたのだ。
体は震え上がり、神経質になっていた。

無理もない。舞台はW杯予選の最終節、
しかも両国のプライドをかけた首位攻防戦だ。
サポーターたちの熱気を想像することは容易く、
選手たちもさぞ集中力を高めこの一戦に臨んだはずだ。

そんな中、シェルストレームはしゃがみ込む。
マックスの異変に気付き、彼を抱き抱えたのだ。
まるで我が子を愛でるように、
シェルストレームはマックスを優しく包む。
この時の様子がカメラに収められている。

試合後、マックスの父親は自身のFacebook上で
シェルストレームへの感謝のメッセージを表現。
その最後には、こう記されている。

「マックスが取り乱した時、
 あなたが我が子を
 優しくサポートしようとしてくれたことは、
 私たちに計り知れないほどの
 素晴らしいメッセージを与えてくれました」

「そしてマックスにとっては、
 何が正しいことで何が間違ったことなのかを
 学ぶ上でとても大きな意味がありました。
 心の底から感謝の言葉をお送りします」

シェルストレームはこの言葉を、
どう受け取るだろうか。
おそらく、
彼にとってはなんでもないことだったはずである。
目の前に困っている少年がいた、
ただそれだけだったはずである。

しかし、マックスとマックスの家族にとって
彼の心遣いがどれほど大きく、
どれほど勇気づけられたかは
説明するまでもないだろう。

そして、今こうして彼の優しさは
感動をもって世界中に伝えられている。
シェルストレームの何気ない行動が、
人々の心をここまで動かしたのである。

サッカーはグローバルで影響力の大きいスポーツだ。
それゆえに、プロサッカー選手は常に
社会の模範であり続けなければならない。
厳しい勝負の世界に生きる彼らだが、
結果と同じくらい大事なこともある。

キム・シェルストレームが見せた
紳士的な行為に拍手を送るとともに、
こういった教えを導いてくれた彼に
最大限の賛辞を送りたい。

最後に、シェルストレームが寄せたコメントを紹介する。

キム・シェルストレーム
「マックスのお父さんが感謝してくれたことは
 もちろん嬉しいね」

「だけど、それより嬉しかったのは、
 マックスはトンネルにいる時点で
 すでに緊張しきっていたのに
 ピッチへと足を踏み入れ、
 幸運にも素晴らしい経験を享受できたことなんだ」

「こういう場合、
 僕はフットボーラーとしてではなく、
 知人や親であるかのように振る舞うことにしている」

「僕は、スタンドでおそらく不安な気持ちで
 見守っているマックスの両親の代わりを
 務めなければならないと思った。
 もちろん、子どもたちのためにもね。
 穏やかであろうとしたし、
 優しく接しようともした。
 そうすると、
 子どもたちはいつも満足してくれるからね」

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